書籍データ
タイトル:
「大学入試 肘井学のゼロから英文法が面白いほどわかる本」
「大学入試 肘井学のゼロから英文法が面白いほどわかる本NEXT」
著者:肘井学(スタディサプリ英語科講師)
出版社:KADOKAWA(旧・角川書店)
初版発行:2018年3月/ 2023年2月(NEXT)
対象
高1の春から使えます。
(中3でも、必要な文法項目をピックアップして使用可能です。)
「英語ギライのための」と帯にありますが、特に苦手という訳ではなくても、入門時期に大いに使える参考書です。
高1〜高3で、英文法の基礎をしっかり固めたい人にオススメです。
サイズ・ページ数・構成
サイズ:A5版
(B5のノートより小さいA4の半分のサイズ)
ページ数:本編240ページ・別冊54ページ(1冊目)
本編約190ページ・別冊約50ページ(NEXT)
基本構成:
左ページに解説・右ページに練習問題。
一部の各項目の導入ページは、見開き丸ごと解説になっています。
全ページフルカラーです。
(黒に赤・黄色がメインで、たまに、青・緑・紫を使っています。
板書に近いイメージで、必要最小限の色使いで、見やすくなっています。)
収録項目・構成
中学の総復習
文型
時制
助動詞
仮定法
受動態
不定詞
動名詞
分詞
準動詞
関係詞
比較
の順に収録されています。
NEXTの方は、
接続詞
名詞・冠詞
代名詞
形容詞
副詞
前置詞
否定・疑問
倒置・強調
動詞の語法
形容詞・副詞・名詞の語法
となっています。
「第0章 中学の総復習」が一番最初に収録されているため、中学内容があやふやな場合も、取り組めます。逆に中学内容は大丈夫という場合は、ここを飛ばして第1章から取り組むことも可能です。
各章の導入部分を除き、左ページに解説・右ページに練習問題という構成になっています。練習問題は、レベル・内容ともに左ページの解説ページとしっかり連動しています。
ある程度自信のある項目は、先に練習問題を解いて解答を確認した上で、左側の解説ページを読むという使い方もできます。
「入門」の位置づけですが、2冊合わせて、重要な文法事項はほぼ対応可能です。
特徴
文法用語の解説が見やすく丁寧です。
例えば「中学の英文法の総復習」の冒頭ページでは、「品詞」「be動詞」「一般動詞」の説明から丁寧に見やすく載っています。
本編の巻末に「不規則動詞の変化」の表が掲載されていますが、見やすく覚えやすく整理されています。
よくあるアルファベット順・ABA型での分類のみではなく、似たような変化をする動詞をまとめてくくって、覚えやすくしています。
別冊巻末に、「口頭英作文トレーニング」がついています。
黒文字で日本語・赤文字で英文が掲載されており、英文を隠して、日本語を見て英文を言えるかを確認することで、英作文の基本文のトレーニングができるようになっています。
3行で説明
「わかりやすい」と言っても、説明の文章が長すぎると、わかりやすく書かれていたとしても、初めて習う人、英語が苦手な人にとっては、それはそれで大変です。
「ひとつの段落で、すべて3行にまとめる」ということが徹底されています。
簡潔さか詳しさか?
詳しく説明するとわかりやすくなりそうですが、文が長くなると、それはそれで読みにくくなってしまいます。
逆に簡潔に短くするとスッキリしますが、情報量は少なくなります。
この辺のラインが難しいですが、「ゼロから英文法」は、「初めて学習する多くの人にとってちょうどいい長さ」になっているように思います。
簡単なドリル
各ページに見開きで、簡単なドリルがついています。
これにより、最低限必要な事項が身についているか確認できます。
肘井先生の参考書に全て共通しますが、説明を長くしすぎず、細かく簡単なテストをはさんで、理解を確認し、頭を使いながら、テンポよく進められるように工夫されています。
口頭英作文
巻末に、「口頭英作文トレーニング」がついています。
これを利用することで、「スピーキング」「ライティング」の力をつけていくことができます。
なお、「スピーキング」「ライティング」の力限定ではなく、ここを活用することで、実は「リーディング」「リスニング」の力も向上します。
簡単な英文を瞬間的に言えるということは、その英文と似たものについては、瞬時に読める・瞬時に聞けるということになります。
そのような意味で、4技能すべてに有効です。
なお、似たような付録は、実は意外と多くの英文法参考書・英文解釈の参考書についているので、確認してみましょう。
口頭チェックテスト
改訂版とNEXTには、「口頭チェックテスト」という英文法の理解・定着が確認できるテストもあります。
例えば
「接続詞asの代表的な意味を3つあげなさい」
というようなものです。
英文法の問題練習を進める上で基本的な知識ながら、意外とよくわかっていない可能性のある内容を、ここで確認していくことができます。
近いレベルの本
高校の英文法が1冊でしっかりわかる本(肘井学・著)
同じ著者が、別の出版社から出している本です。レベル・構成とも比較的似ているため、どちらか1冊をまずはしっかり仕上げるのが大切ですが、その上で、どうしても練習量が不足していると感じる場合には併用するのも手です。
高校の英文法・語法が1冊でしっかりわかる本(肘井学・著)
同じ著者のものです。語法の解説もついています。「ゼロから英文法」が終わった後に、必要な項目を進めるのも良いでしょう。
大岩のいちばんはじめの英文法(超基礎文法編)(大岩秀樹・著)
「ゼロから英文法」と同様に、入門時期から取り組める1冊です。コンパクトにまとまっているので、手早く基礎を固めたい人はこちらを使うのも良いです。
説明の量が多めなので、読み切れない場合は、「肘井のゼロから」などを利用した方がいいかもしれません。
成川の「なぜ」がわかる英文法の授業(成川博康・著)
世界一わかりやすい英文法の授業(関正生・著)
2冊とも、重要項目を、より詳しくわかりやすく解説しています。
詳しく深掘りした解説が必要な場合に、手元に置いておいて、併用すると良いです。
英文法入門10題ドリル(田中健一・著)
英文法基礎10題ドリル(田中健一・著)
ドリル形式で問題を解いて確認したい場合にオススメです。解きやすいように工夫がされており、語彙力を強化できるような工夫もされているので、高1生が春に取り組むことも可能です。
次のレベルの本
もう少し同じレベルで練習したい場合には、上記の「近いレベル」のものから選びましょう。少し上のレベルということであれば、以下のようなものがあります。
同じ著者で、さらにくわしい説明で多くの項目を扱ったものとしては、
赤本プラス 大学入試 すぐわかる英文法(肘井学・著)
同じ著者の問題集としては、
英文法ソリューション1
その他、似たものとしては、
関正生の英文法ポラリス1
英文法レベル別問題集3
スクランブル英文法・語法BASIC
など
英文法の基礎を固めたら、入試問題で慣れていきましょう。
読解のための英文法が面白いほどわかる本(肘井学・著)
ゼロから英語長文が面白いほどわかる本(肘井学・著)
同じ著者・出版社による読解・長文の参考書です。
本書の巻末でも推奨されています。
大岩のいちばんはじめの英文法(英語長文編)(大岩秀樹・著)
上記の内容が難しい場合には、こちらもオススメです。
この本、もしくは、より易しい長文問題集を挟むのも手です。
サイト)
一英塾 勝田台校 – (katsutadai-study.net)
TEL:043-463-3003
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