最近、いろいろな学年で、距離・速さ・時間に関する問題を行うことが多くありました。
速さ・速度に関する問題は、小学校高学年(現在は小学5年生)の算数で初登場し、小6の問題でも利用し、中学数学の方程式の問題にも登場します。中1の方程式の問題、中2の連立方程式の問題に登場し、さらに中3で入試対策に向けての内容で登場します。さらには、実は高校数学・物理にも登場します。
距離・速さ・時間の計算は、何か移動するものすべてにかかわるものということで、ものすごく身近なものでもあります。
というわけで今回は、勝田台駅周辺の(というより千葉県周辺の)鉄道の、距離・速さ・時間を、いろいろ測ってみます。
小5で初登場の速さの考え方と、小6で登場する分数の割り算を利用していきます。と言いつつ、中学生以上・大人でも、ちょっと計算が難しい・・ということもあるかもしれません。
調べ方
距離が見やすいので、Yahoo!路線情報で特定の区間を検索してみました。
また、所要時間が最も短そうな、日中の時間帯で検索しました。
検索したのは2023年8月なので、今後のダイヤ改正で若干の変動があるかもしれません。
なお、実際は秒単位で所要時間が定められていますが、そこはわからないので、今回の数字はあくまで参考程度、およその数になります。とはいうものの、比較的ぴったりの値がでたので、本当にピタリとこのくらいなのかもしれません。
東西線
例えば、最寄りの東葉勝田台駅からは、東葉高速線が出ており、西船橋駅から東京メトロ東西線に直通し、浦安・日本橋・大手町・高田馬場方面へとつながっています。
そんな中で、東西線の「西船橋~浦安」間が、ちょうどいい数字だったので、まずはそこから見てみます。
なお、西船橋~浦安の間は、快速電車はノンストップなので、快速電車で計算すると、西船橋駅を出てから浦安駅に停車するまでの平均時速となります。
西船橋~浦安
東京メトロ東西線
西船橋~浦安(快速)
所要時間:6分
距離:8km
平均時速:80km/h
時速の求め方
距離÷時間なので、
8km÷6分
6分を、1時間・2時間の「時間」に換算します。
$$6÷60=\frac{1}{10}時間$$
$$8km÷\frac{1}{10}時間=8\times10=80km/h$$
西船橋~浦安間の快速電車の平均時速は80km/hと計算できます。
分速
ちなみに分速は、
$$80÷60=\frac{4}{3}km/分$$
となります。
東葉勝田台~日本橋
東葉高速線・東西線直通
東葉勝田台~日本橋(快速)
運賃:932円(IC利用)
所要時間:44分
距離:35.5km
平均時速:約48.4km/h
今度は、東葉勝田台~日本橋の東葉高速線・東西線の快速電車の平均時速を出してみました。停車時間をそのまま入れて計算しているため、「平均時速」としては遅くなります。
時速の求め方
距離÷時間なので、
35.5km÷44分
44分を、「時間」に換算します。
$$44÷60=\frac{44}{60}時間$$
$$35.5km÷\frac{44}{60}時間=35.5\times\frac{60}{44}=48.4km/h$$
東葉勝田台~日本橋間の快速電車の平均時速は、停車時間を含めて48.4km/hと計算できます。
京成線
京成線の時速も、せっかくなので出してみます。
停車時間を含まない特急一駅分の平均時速と、停車時間を含む長い距離のものを出してみます。
京成成田~京成佐倉
京成本線
京成成田~京成佐倉(快速特急)
所要時間:8分
距離:10.2km
平均時速:76.5km/h
時速の求め方
距離÷時間なので、
10.2km÷8分
8分を、「時間」に換算します。
$$8÷60=\frac{8}{60}時間$$
$$10.2km÷\frac{8}{60}時間=10.2\times\frac{60}{8}=76.5km/h$$
平均時速は76.5km/hと計算できます。
勝田台~日本橋
京成線・都営浅草線直通
勝田台~押上(スカイツリー前)~日本橋(特急・アクセス特急)
運賃:712円(IC利用)
所要時間:57分
距離:39.8km
平均時速:約41.89km/h
その他の区間
せっかくなので、千葉県・茨城県北部の近隣の速そうな一駅区間の平均時速をいくつか出してみます。
成田湯川~印旛日本医大
成田スカイアクセス線
成田湯川~印旛日本医大(アクセス特急)
所要時間:5分
距離:8.4km
平均時速:100.8km/h
つくば~守谷
つくばエクスプレス線(TX)
つくば~守谷(快速)
所要時間:12分
距離:20.6km
平均時速:103km/h
柏~松戸
常磐線
柏~松戸(快速)
所要時間:8分
距離:11.2km
平均時速:84km/h
時速の求め方
距離÷時間なので、
11.2km÷8分
$$8÷60=\frac{8}{60}時間$$
$$11.2km÷\frac{8}{60}時間=11.2\times\frac{60}{8}=84km/h$$
平均時速は84km/hと計算できます。
おまけ
ちなみに、
$$11.2km÷\frac{8}{60}時間=11.2\times\frac{60}{8}=84km/h$$
を電卓で計算した方が速いですが、
$$11.2\times\frac{60}{8}=\frac{112}{10}\times\frac{60}{8}=\frac{112\times3}{4}=28\times3=84$$
というように分数に直して約分して手計算してみると、計算練習ができたりします。
南船橋~新浦安
京葉線
南船橋~新浦安(快速)
所要時間:8分
距離:9.9km
平均時速:74.25km/h
船橋~市川
総武線
船橋~市川(快速)
所要時間:6分
距離:7.8km
平均時速:78km/h
時速の求め方
距離÷時間なので、
7.8km÷6分
$$6÷60=\frac{1}{10}時間$$
$$7.8km÷\frac{1}{10}時間=7.8\times\frac{10}{1}=78km/h$$
平均時速は78km/hと計算できます。
なんとなく速そうな路線のスピードが出せそうな区間を5つピックアップしましたが、5つとも割り切れて、ぴったりの値が出ました。(しかも、TX・総武線・常磐線は整数。)
補足
なお、専門的な用語として、「列車が駅間を走る時間だけでなく、これに途中駅の停車時分を加えた運転時間、つまり表定時間で列車の運転区間の距離を割って得た速度」のことを「表定速度」と言ったり、「運転区間の距離を実運転時間で割った速度」を「平均速度」と言ったりするようです。
また、当然ながら、停車している電車が徐々に加速していき最高速度に達し、その後、カーブや通過駅でスピードが増減しながら、次の停車駅が近づくとスピードを落として駅に停車するので、速さは一定ではありません。
最高速度
ちなみに、各路線の最高速度は、
つくばエクスプレス・常磐線・総武線:130km/h
成田空港線アクセス特急:120km/h
京成本線:110km/h
東西線・京葉線:100km/h
だそうです。
速い順??
優等列車一駅分の平均時速
速い順に並べると、以下のようになります。
つくばエクスプレス線快速:103km/h(つくば~守谷)
成田空港線アクセス特急:100.8km/h(成田湯川~印旛日本医大)
常磐線快速:84km/h(柏~松戸)
東西線快速:80km/h(西船橋~浦安)
総武線快速:78km/h(船橋~市川)
京成線快速特急:76.5km/h(京成成田~京成佐倉)
京葉線快速:74.25km/h(南船橋~新浦安)
速い順に並べると、このようになります。
まとめ
このように、いろいろと身近なものの数字を計算してみると、数字の感覚がつかみやすくなってくるかも・・しれません。
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