今回は、「英単語をどのように覚えていくか」について、いろいろ見ていきたいと思います。
「英単語を覚えるのが大変」というのは、英語学習のどの段階でも悩むものです。今回は、それぞれの段階に合わせた学習法・学習法のバリエーション・英単語集の例などを、あれこれお伝えしていきます。
入門段階(中1~中2)
本当に入門の段階だと、簡単な単語でも、意外となかなか覚えられないということもあるかもしれません。最初はなかなか大変かもしれませんが、いろいろ工夫しながら、何度も繰り返しながら、覚えている単語を増やしていく必要があります。
まずは、読めて意味がわかる単語を増やしていきます。ローマ字読みと似たところがあったり、違うところがあったり、ある程度の法則があったりするので、そんなところを気にしながら、繰り返し見ていきます。また、カタカナ語として日本語になっている言葉も多いので、そのあたりの覚えやすい言葉から覚えていくのも大切です。
また、この時期に覚える単語は、できれば、しっかり「書ける」ように、スペリングまで覚える必要があります。特に、英作文で使うような基本的な単語は、正しいスペルで書けるようにして、スムーズに使いこなせるようにしていく必要があります。さらに、基本単語のスペルをしっかりと練習して書けるようにすることで、新しく出てくる単語の読み方や意味を予測できたり、覚えやすくなったり、英文を読みやすくなったりと、4技能全てに様々な効果がありますので、確実にしっかり覚えていきましょう。定期テストの中心は「読み・書き」ですし、「リスニング問題」でも、定期テストや入試問題では「単語を書く」タイプの問題が出てくる場合があるので、基本単語のスペルは非常に大事になってきます。
なお、小学生の段階では、「聞く・話す」の方が圧倒的に頭に入りやすいので、「聞く・話す」を中心にして、なんとなくでも知っている単語・フレーズを増やしておくことで、その後の学習がスムーズに進みます。
中3~高1
中3~高1のあたりから(早ければ中2くらいから)いわゆる「単語集」「単語帳」を使った英単語の学習が有効になってきます。
その際にポイントとなるのが、「ある程度知っている単語が載っている単語集を選ぶ」ということです。今の学習段階で難しい単語・見たことがない単語が前半から載っていると、なかなかモチベーションが上がらず、覚えにくく、いろいろ大変です。
中学生向け
中学生向けの単語集としては、例えば以下のようなものがあります。
・高校入試ランク順中学英単語1850(学研)
一般的な単語集と比べて、さらに一回り小さい大きさで、コンパクトで持ち運びに便利です。オールカラーで、本当に基本的な単語から、見やすく掲載されています。図や表にして覚えた方がよいものについては、しっかり図解されており、その点も覚えやすくなっています。無料のアプリや音声もあるので、しっかり活用して覚えていきましょう。
・高校入試 出る順ターゲット 中学英単語1800(旺文社)
・キクタン【中学英単語】高校入試レベル(アルク)
・中学版システム英単語(駿台文庫)
・中学英単語MAX3200(シグマベスト)
ここまでは一般的な単語集です。その他、単語に関連するものとしては、以下のようなものがあります。
・中学3年間の英単語がイラストで覚えられる本(久保聖一・KADOKAWA)
・中学3年間の英単語が1か月で1000語覚えられる本(関正生・かんき出版)
・高校入試 世界一わかりやすい中学英単語 難関高校対策編(関正生・KADOKAWA)
いずれの書籍も、見やすくわかりやすく整理されています。中身を少し見てみて、よさそうと感じたものをまずは1冊選んでみればOKです。また、実際に使ってみてちょっと難しいと感じる場合は、やさしめの別のものに変えるのもOKです。いずれにしても、何か1冊を、必要なレベルのところまでしっかり終わらせることが大切です。
高校生以上向け
高校生以上向けの単語集としては、以下のようなものがあります。
・「ターゲット」シリーズ(旺文社)
・システム英単語シリーズ(駿台)
・「キクタン」シリーズ(アルク)
・「ユメタン」シリーズ(アルク)
・「ストック」シリーズ(文英堂)
・速読英単語シリーズ(Z会)
・「DUO」シリーズ(ICP)
おそらく、上記のうちのいずれかを使っているという人が多いかと思います。あるいは、学校で指定されているものが上記のいずれかだったというケースも多いかと思います。
いずれにしても、何を使うかよりも、どう使うかが重要です。
既知と未知を分ける
これは、英単語を覚えるときに限った話ではありませんが、まずは「すでに知っているもの(既知)と知らないもの(未知)を印をつけて分ける」作業をします。
こうすることで、まだ覚えきれていないものに的を絞って覚えることができます。
なお、勉強の仕上げとして、改めて知っていたものと知らなかったものを組み合わせて復習することで、記憶に残りやすくなります。
短時間で繰り返す
狭い範囲をじっくりではなく、「ある程度広い範囲を、短い時間で繰り返しチェックしていく」のが記憶するにあたって大切なことです。とにかく、繰り返し「知っているかどうか」をテストすることで、頭に残りやすくなります。
カタカナ・連想
すでに知っていることと関連付けて覚える。これが記憶をする上で非常に大切なことです。英単語を覚えるにあたって最もわかりやすい例が、「カタカナ」です。すでに「カタカナ」として日本語になっている言葉と結び付けて覚えると、覚えやすくなります。
文の中で覚える
「知っていること・イメージしやすいものと関連付けて覚えると覚えやすい」ということで、文の中で覚えるというのも、使い方によっては有効な手段となります。
ここで大切なのは、ある程度頭になじんだ文、または、意味がしっかり分かっている文をつかうことです。そもそも例文自体が難しい場合は、かえって難しくなってしまう場合もあります。
自分なりに工夫する
何より大切なのは、自分なりにあれこれ工夫してみることです。それぞれの人で、覚えやすい方法は微妙に異なります。また、自分なりに頭を使って工夫することで、記憶に定着しやすくなります。いろいろ試してみましょう。
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