自分が現在できることを書き出して、それをレベル別に並べ、「可能の階梯(階段・ステップ)」を作り、踊り場(できるかできないか怪しいライン)の2~3段下から始めてみる。
以上は、「独学大全」という学習法の本に書かれていた内容です。今回は、このあたりを、少し掘り下げてみたいと思います。
「書き出す」効果
できること、やるべきことを書き出してみるのは、とても有効なアプローチです。今回冒頭で紹介した「独学大全」に限らず、多くのところで取り上げられていますし、多くの人が、場合によっては自然に行っていることなのではないかと思います。
書き出すことによって、自分のできること、やるべきことを、全部わかりやすく把握できるため、気持ちの面でも楽になりますし、この先に何をどのくらいすべきかが見えやすくなります。
優先順位を考え、具体的な行動レベルにまで落とし込み、可能であれば期限も設定することで、具体的に何をすればいいのかが、見えてきます。
できることの少し下から
できることの2~3段下からスタートするのは、これも、この独学大全に限らず、多くの学習法で提唱されている内容です。
簡単なこと、それほど努力せずにできることからスタートすることで、最初のとりかかりが楽になります。そのうちに、ステップが進み、よりハイレベルなことが、楽にできるようになっていくイメージです。
シンプルな目標から始めると、驚くほど多くのことを達成することができます。さほど努力しなくてもできること、できそうなことから始めてみましょう。
小さな成功体験を積むことで、「自分にもできる」という自信につながっていきます。
楽して勉強?
「勉強」という文字の感じからして、そもそも、「苦労しなければならない」かのようなイメージがありますが、全くそんなことはありません。
この、できることを書き出して、できるものから、というのは、ある意味で、「楽して勉強したい人にオススメの勉強法」とも言えます。まずは簡単なことからスタートし、慣れてきたら徐々にレベルを上げていけば良いのです。その方が、効率よく学習が進みます。
とにかくやってみよう
「とにかくやってみよう」といわれても、難しければ、やるやらない以前に、できない、難しい、大変・・・となって、モチベーションが上がりません。しかし、簡単なことであれば、「とにかくやってみよう」という気持ちさえあれば、スッとやりやすくなります。いわば、”Just do it “です。
何事もコツコツとやっていると、自然とその気になることが多いものです。最初のうちは、無理だと思うこともあるかもしれませんが、必ずできるようになります。
ゆっくりやる?
あえてゆっくりやってみることも有効です。簡単なことはスムーズに終わるはずですが、レベルが上がってくると、考えが止まり、学習が止まってしまいます。そんな時には、ゆっくりと、一つ一つの内容を、しっかりと丁寧に確認していく必要があります。
あるいは、すでにできていることについても、あえてゆっくり、なぜこうなっているのかを確認しながらやってみるのも、その先のステップに進むために、有効なアプローチです。
ゆっくり着実に取り組むことで、より効率的に学習が進みます。少し高度な内容になってくると、スピードアップを目指すよりも、じっくり時間をかけることの方が大切です。
ゆっくり進める際にも、「書き出してみる」アプローチが有効です。
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