テレビの人気ジャンルの一つ、クイズ番組。
長~い歴史があります。
今回は、歴史と分類を、もしかすると勉強の方法のヒントになるかもしれないということで、いろいろと見ていきます。
クイズ番組の歴史
アメリカでラジオ放送が始まった当初から放送されていたジャンルで、テレビ放送開始とともにテレビの人気コンテンツになっていきました。
アメリカ・日本ともに、ラジオ放送は1920年代に本格的に始まり、日本では1925年にラジオ放送が始まりました。
1930年代にはアメリカのラジオ放送ではいくつかのクイズ番組があり、その一つ「Information Please」のフォーマットをもとに、1946年に日本のNHKラジオで、「話の泉」というクイズ番組がはじまり、これが、日本初のクイズ番組ともいわれています。
日本で初めてのテレビでのクイズ番組は出てきた人の職業を当てる「私の仕事はなんでしょう(1953年~1954年)」で、その後、日本オリジナルのクイズ番組として、「アップダウンクイズ(1963年~1985年)」「クイズタイムショック(1969年~)」「パネルクイズ アタック25(1975年~)」などが登場してきます。
さらに、「アメリカ横断ウルトラクイズ(1977年~1998年)」のような大規模なものが登場し、クイズブーム・クイズ王ブームなどが起こります。
その後、波はありつつも、常にどこかの放送局で何かしらのクイズ番組が放送され続けて、現在に至ります。
知識か推理か
そんなクイズ番組を分類するときに、いろいろな分類の仕方がありますが、出題されるクイズの種類でまず2つに分けることができます。
知識か推理か?
番組内で両方混在している場合も多いですが、だいたい、どちらかに偏っています。
推理・ひらめき中心
例えば、最古の「私の仕事は何でしょう」は、ほぼ100%推理です。初めて見る人の職業は制服を着ていたり明らかなヒントが無い限りはいきなり当てることはほぼ不可能ですから、いろいろなヒントをもとに推理して当てていくことになります。
頭の体操
1990年代の「マジカル頭脳パワー」、2000年代の「脳内エステ IQサプリ」、さらに現在放送の「クイズ!脳ベルshow」「クイズ!丸をつけるだけ」も、一部知識が必要な問題が出たり、最低限の知識は必要ですが、ひらめきや推理を重視する、頭の体操のような問題が中心です。
VTRから推理
最古のクイズ番組「私の仕事は何でしょう」の発展形により近いものとしては、目の前の人ではなく、日本や海外で取材されたVTRを見て推理する「世界まるごとHOWマッチ」「なるほど!ザ・ワールド」「クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!」や、さらに現在も続く「世界・ふしぎ発見!」などがあります。
この系統のクイズ番組は、取材にお金がかかるようで、「世界・ふしぎ発見!」も2024年3月で終了予定です。そうなると、「私の仕事は何でしょう」のようなものに戻るのかもしれません。
知識中心
知っていることをとにかく答える。クイズ番組といえば、むしろこちらのイメージが強いのではないでしょうか?
内容の正確さが問われますが、推理・ひらめき中心のクイズよりも、問題のバリエーションは豊富にできそうな印象です。
クイズ王
知識中心のクイズ番組は、とにかく多くの知識が頭に入っていて、それを瞬時に答えられる人が優位です。
人気のクイズ番組から、クイズ王と呼ばれる人も多く出てきました。
古くは「アメリカ横断ウルトラクイズ」、現在のものでは「クイズプレゼンバラエティーQさま!!」「東大王」などがあり、出演者の知識の豊富さに驚かされます。単に難しいことを聞くだけではなく、豊富な知識をもとにひらめきが必要な問題も多く出題されているのも特徴です。正解が正確にはわからないときに、例えば伊集院光さんが「●●なんじゃないかなと」と正解を推理した理由を言うこともありますね。
小学生の問題
知識とひらめきのちょうど中間くらい。やや知識寄りのクイズ番組だと、「小学生の問題を解く」というのがあります。
「小学生の問題を解く」クイズ番組の、おそらく一番最初は、1991年放送開始の、ビートたけし(北野武)さんと逸見政孝さんが司会の「平成教育委員会」だろうと思われます。
企画されたきっかけは、ビートたけしさんがフライデー事件で謹慎中に、子どもの教科書を見て思い立ち、事務所やテレビ局のスタッフに小学生の問題を解かせたら意外と解けず面白かったため番組にしてはということで始まったとのことのようです。
レギュラー放送終了後も、特番として数回復活し、「平成教育予備校」「熱血!平成教育学院」として2011年まで続きます。
海外では、小学生の問題を解くことに加えて「クイズミリオネア」のような方式を組み合わせたクイズとして、アメリカのFOXチャンネルで「Are You Smarter than a 5th Grader?」が2007年から放送されています。この番組は40か国以上でフォーマット販売されており、日本でも、「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」として2011年から放送されています。
結局、知識なのか推理なのか
クイズ番組の歴史と分類を、いろいろと見てきました。
何か問題に答えるにあたって、知識も推理力も、結局両方必要なのだなあということが、いろいろなクイズ番組を並べて分けてみるとわかります。
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