今回は、
「大学受験向けの参考書は、なぜ個性的なものが多いのか?」
ということと、それらの参考書・問題集の基本的な選び方・使い方について見ていきます。
はじめに
大学入試の参考書は、先生の個性が反映され、それぞれに異なった魅力があります。この多様性は、学びのモチベーションを高める一因となります。例えば、ある参考書は図を使ったわかりやすい解説が特徴だったり、別の参考書は論理的な説明が特徴的だったり、はたまた、講師の独特の語り口が魅力的だったりします。
いずれにしても重要なのは、自分の学習スタイルや目標に合った参考書を選ぶことです。自分に合った教材を選ぶことで、効果的な学習ができますし、モチベーションも高まります。入試対策だけでなく、基礎知識の定着や応用力の養成にも役立つ参考書を選びましょう。
ただし、参考書だけに頼らず、他の学習方法も組み合わせることが重要です。(動画の視聴なども含む)講義や実践的な学習、問題演習など、多角的なアプローチで学ぶことが大切です。自分で考え、問題を解くことで、より深い理解が得られます。参考書は学習の手段の一つであり、自ら学びを追求する姿勢を持つことが重要です。
大学入試は合格することが目標ですが、同時に学びの喜びを感じられると理想的です。将来に向けてステップアップするために、入試勉強を通じて自己の可能性を広げましょう。前向きな姿勢を持って、自分の力を信じて頑張りましょう。
個性的な理由
そもそも、なぜ、バラエティに富んでいて個性的なのでしょうか?
カリスマ講師
大手予備校・講義動画サービスなどのカリスマ講師の存在があります。そのような個性的な先生の、独特の語り口で、様々なスタイルの参考書が出され続けています。
駿台・河合塾・代々木ゼミナール・東進・スタディサプリと、それぞれのカリスマ講師・看板講師による、ロングセラー参考書が多数あります。
例えば、英語だけでも、
「英文解釈教室」ほか(伊藤和夫)
「英文読解入門 基本はここだ」ほか(西きょうじ)
「英文法倶楽部」ほか(仲本浩喜)
「英文法レベル別問題集」シリーズほか(安河内哲也)
「英文法ポラリス」シリーズほか(関正生)
「ゼロから英文法が面白いほどわかる本」ほか(肘井学)
などなど・・・それぞれの年代で数多く出版されています。
学習内容の複雑さ
大学入試の科目は高校入試に比べて、より高度で専門的な内容をカバーします。大学入試では、各科目の幅広い知識や応用力が求められます。そのため、参考書はより詳細かつ専門的な内容を提供する必要があり、個性的で特化した教材が増える傾向があります。
高校生の成熟度
高校生以上になると、学習方法を自分で主体的に選んでいく機会が増えていきます。そのような自主性も相まって、モチベーションの高い受験生が、自分でこれだと思うものを選ぶことになるため、そのニーズにこたえるべく、各出版社から、様々なタイプの参考書・問題集が出されています。
このような理由から、大人向けの資格試験の参考書でも、ニーズの高いもの(英検・TOEICなど)については、やはり、バラエティ豊かな参考書が多数出されています。
レイアウト
以下の内容は、大学受験参考書に限らず、参考書全般、さらには出版物全般にも言える内容ですが、レイアウト・デザインについても見ていきます。
レイアウトの進化
昔の参考書と比べて、今の参考書はレイアウトが見やすく綺麗な印象があります。近年の技術の進歩により、デザインや印刷技術も向上し、参考書の品質が向上しました。ページレイアウトは整然と配置され、適切なフォントやフォントサイズが使用されています。また、色使いや図表の表現も工夫され、情報の整理と理解をサポートする役割を果たしています。
この見やすく綺麗なレイアウトは、学習者にとって大きな利点です。情報が整理され、重要なポイントが強調されているため、学習の効率性が向上します。また、視覚的な要素が取り入れられているため、テキストだけでなく図やグラフを通じて直感的に理解することも可能です。
さらに、今の参考書では多様な学習支援ツールが提供されています。例えば、オンラインコンテンツや補足資料へのアクセスが付属していたり、音声や動画などのマルチメディア要素が組み込まれていたりします。これにより、学習者はより身近な環境で学習を進めることができ、参考書の限界を超えた学びが可能となります。
このように、昔の参考書に比べて今の参考書は進化し、見やすさと美しさを兼ね備えたデザインが取り入れられています。学習者にとっては、情報の取得と理解の効率化に役立ち、より快適な学習体験が可能です。
シンプルなデザイン
シンプルなデザインの参考書も、見やすい場合があります。
シンプルなデザインにより、余計な装飾や複雑なレイアウトがないため、学習者は必要な情報を迅速に把握しやすくなります。特にテキストベースの参考書では、文章の構造が明瞭になり、学習者は重要な内容を見落とすことなく理解できます。
また、シンプルなデザインは視覚的な疲労を軽減します。複雑な図やグラフ、派手な色使いなどが過剰に使われた参考書は、視覚的な情報処理に負担をかけることがあります。一方、シンプルなデザインでは視線の移動がスムーズであり、学習者の目の負担を軽減する効果があります。
さらに、シンプルなデザインの参考書は個々の学習スタイルに柔軟に対応することができます。学習者は情報の整理やアウトラインの作成、自身のメモや書き込みを行いながら学習を進めることがあります。シンプルなデザインの参考書は、余白やスペースを適切に活用しているため、個人の学習スタイルに合わせた自由な書き込みや付記が可能です。
ロングセラー
以上の理由から、若干の変更部分はあるものの、大筋は変えずに長年にわたって売れ続けている、シンプルなデザインのロングセラーの参考書も多数あります。
選び方
好み?
参考書の選択肢が多すぎると迷ってしまうこともありますが、心配ありません。例えば、好みで選ぶことは、実は参考書選びにおいて非常に重要な要素です。自身が興味を持ちやすいテーマや学習スタイルに合致する参考書を選ぶことで、学習へのモチベーションが高まります。
参考書はあくまで学習の道具であり、学習者の個性や好みに合わせて選ぶことが大切です。自分が使いやすいと感じるレイアウトやデザイン、テキストのわかりやすさ、解説のスタイルなど、自身の学習スタイルに合致する参考書を見つけることができれば、学習効果が向上します。
また、自分の興味や関心を反映したテーマや内容の参考書を選ぶことで、学習がより楽しくなります。興味を持つことは学習への意欲を高め、自然と集中力も向上します。自身の学習目標や進路に合わせて、専門的な分野や特定の教材を選ぶことも有効です。
情報収集
迷った場合には、学校や塾の先生に相談してみたり、書評や口コミなどの情報を参考にすることもおすすめです。他の学習者や詳しい人の意見を聞くことで、参考書の特徴や長所・短所を把握しやすくなります。
中身を確認
また、書店や図書館で実際に手に取って中身を確認することもできます。
ネット通販で買う場合も、多くの場合、中身を数ページ確認することができるので、それを参考に選ぶこともできます。
易しく取り組みやすい
できるだけ取り組みやすそうな、易しそうな参考書からスタートするのが大切です。初めての参考書選びでは、自信を持って取り組めるレベルの内容や解説が提供されている参考書を選ぶことがおすすめです。
易しい参考書を選ぶことにはいくつかのメリットがあります。まず第一に、易しい参考書は基礎からしっかりと学ぶことができます。重要な基礎知識や基本的な文法や表現などを網羅しているため、しっかりと基礎を固めることができます。また、易しい参考書は解説が詳細でわかりやすくなっている場合が多いため、初心者や初学者にとって理解しやすい環境を提供してくれます。
さらに、易しい参考書を選ぶことで自信をつけることができます。最初は簡単な内容から始めることで、学習の成功体験を積み重ねることができます。自分が理解できる範囲で学習を進めることで、自信がつき、モチベーションも維持しやすくなります。
さらに上を目指す場合は、易しいものを終わらせたあとで、次のレベルの参考書・問題集に進んでいきましょう。
使い方
使い方のページ
基本的には、それぞれの参考書・問題集の冒頭に、使い方が掲載されているので、それを確認しましょう。
意外と、見落としている人が多くいます。
ときどき見返す
しばらく使ってみて、困った場合にも、使い方のページに戻って確認すると、より快適に使いこなす工夫を発見できる場合があります。
ピックアップ
参考書は、必ずしも最初から全項目順番に全て取り組む必要はありません。気になるところをピックアップして取り組むという使い方もできます。自分の学習ニーズや目標に応じて、参考書を自由に活用することが大切です。
参考書には多くのテーマやトピックが含まれていますが、全てを一度に理解する必要はありません。自分が苦手な分野や特に重要だと思う内容に集中して取り組むことで、効率的に学習を進めることができます。
自分自身の学習ペースや理解度に合わせて、重要なポイントや難しい部分に重点的に取り組むことで、学習効果を最大化することができます。
どこをどうピックアップして、どのように反復し完成させるか。自力でセレクトするのが難しい場合には、学校や塾の先生に相談することで、効率よく学習が進む場合があります。
完成
いずれにしても、自分で書店などで見つけたものでも、学校・塾で推薦された・購入したものでも、自分で使いやすそうな参考書・問題集を選び、しっかり使いこなし、完成させていくことが大切です。最終的には、自力で入試問題を解けるようにしていくことが目標となります。
高校生・中学生・小学生
“オリジナル
メソッド”
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