高校の定期テストはそれなりにできる。でも、模擬試験になると、いまいち結果が出ない。さて、どう勉強をすすめていこうか・・・。そのように考えている高校生のみなさん、多いのではないでしょうか。
それぞれの方の状況により、やるべきことは千差万別ではありますが、ここでは、一般的に言えること、共通して言えることを述べていきたいと思います。
大きく言うと、内容の「熟練度」を上げること。
具体的には、内容をより深く理解することと、内容の定着度合いを上げて、パッと見てわかるもの、高速で処理できるものを増やしていく必要があります。
それらを踏まえて、それぞれの学習分野について見ていきます。
単語
まず何よりも、単語です。
各高校の授業で、単語テストをやっていて、それなりに覚えている部分もあるかと思います。ただ、単語テストでは覚えたけれども、そのあとで結局忘れてしまって、いざ、長文問題を解こうとすると、使える状態になっていないということもあるかもしれません。この、せっかく覚えた単語を、いかに使える状態にしていくか、短期記憶から長期記憶にしていくか。ここがポイントになります。
短期記憶から長期記憶へ
普段の単語テストで学習法が確立されているのであれば、基本的にはその延長で大丈夫です。最初の方にもどり、改めて確認していきます。一度覚えたことは無駄ではありません。ああ、なんか見たことあるなあというものを、繰り返しチェックしていけば良いのです。繰り返しチェックしていくことで、短期記憶だったもの、あいまいだったものが、少しずつ長期記憶になっていきます。
ただし、効率的に学習を進めるために、いくつか注意点があります。
未知と既知を分ける
まずは、すでに知っているものと、知らないものを分けましょう。普段の単語学習でも行っているかもしれませんが、これで、効率的に学習が進みます。単語を見て、パッと意味が出ないものを絞り込みましょう。そのうえで、覚えていなかった、覚えにくいものを集中的に覚えていく、これが大切です。
なお、記憶に定着させる上では、仕上げとして、ある程度覚えた段階で、改めて一度すべて簡単にテストをしてみると、定着率が上がります。
訳が一つパッと出ればOK
「知っている」とする基準は、「日本語訳が何でもいいので一つパッと出ればOK」とします。複数の意味については、長文を読む中で少しずつ覚えていく方が効率的です。
スペルは不要
大学入試レベルの単語であれば、「日本語を見て、正しく単語が書ける」までは必要ありません。高校の単語テストでは出題されていたかもしれませんが、効率よく多くの単語に触れて覚えていくために、英語→日本語のみで、一語一訳だけでも出てくればOKとして、どんどん進めていきましょう。
(英作文が出題される場合も、多くの場合、中学までに学習する英単語を使って書けば十分な場合がほとんどです。)
音声教材
音声教材を積極的に活用しましょう。すでに一度覚えた部分も、改めて繰り返し聞き流していくことで、耳になじみ、長期記憶に変化させやすくなります。
もちろん、これから覚えようとする部分についても、音声教材を併用することで覚えやすくなります。
繰り返しテスト
覚えるのに大切なのは、繰り返しのテストです。テストと言っても、大げさなものではなく、単語集で日本語の部分を隠して、英語を見てパッと口頭で意味が言えるか確認すればOKです。
なお、当教室では、アプリを使った繰り返しのクイズと、紙での単語テストを繰り返し行っています。
長文
単語集だけでは単語が覚えにくいという場合は、長文問題集を少しずつ進めていくのも手です。
とはいうものの、そもそも知らない単語だらけの長文問題を進めるのは大変です。知っている単語が多い、易しい問題集から進めていきましょう。長文の中で単語に触れていくことで、単語が定着しやすくなります。また、現在の多くの長文問題集には、音声教材がついているので、それを繰り返し聞くことでも、長文が読みやすくなり、単語も定着していきます。
具体的には、
英語長文レベル別問題集3(安河内哲也・東進)
英語長文問題ソリューション1(肘井学・かんき出版)
などから始めるのがおススメです。
東進はレベル3あたりから、他の大学入試向け長文問題集は、レベル1から始めるとちょうどいい場合が多いようです。
文法
一応、学校の授業で英文法はある程度学習しているものの、いざ、全範囲を模試で聞かれると、いったい何を聞かれているのかよくわからない、ということも多くあります。これまで関わってきた多くの生徒さんも、あるいは私自身も、このような状況・段階がありました。
さて、どうすればいいのでしょうか?
そもそも文法がわからない場合も、やったはずなのに模試で聞かれてもわからない場合も、やることは、まずは、基本知識のおさらいです。簡単な英文法の参考書・問題集をどんどん進めて、知識を確認していきます。
本当に苦手でどうにもならない場合はじっくり進めます。やってみたら案外できたぞという場合は、スピーディーに進めて、次の段階への足掛かりにします。
ゼロから英文法が面白いほどわかる本(KADOKAWA)
などの解説を読み進めて、問題を解いていきます。
「ゼロから~」はスタディサプリでもおなじみの肘井学先生の本です。
アウトプット・問題演習としては、
英文法レベル別問題集2・3・4(安河内哲也・東進)
などで、どんどん問題を解いていきます。
このあたりを繰り返し進めることで、文法問題がグッと解きやすくなり、長文問題の中の文法関連の問題も、解けるものがグッと増えます。
思ったほど効果がないなあという場合は、まずは同じものをもう1周・2週して、知識の定着を図っていきます。
英文解釈
英文読解・英文解釈は、単語・文法の学習が、ある程度進んでから進めると効果的です。英文法の知識を使って、英文の構造を正しくとらえ、正確に意味が取れるように練習していきます。
どれが主語でどれが動詞か。それぞれの部分の意味のかたまりと役割。どのような場合に、どう解釈するか。これらを整理して確認することで、一見難しそうな初見の文も、ぐっと正確に読めるようになります。また、文の形を意識できるようになるため、似たような単語の新たなつながりもわかり、知識をさらに定着させていくことができます。
初期段階では、
読解のための英文法が面白いほどわかる本(必修編)(KADOKAWA)
超入門英文解釈の技術60(桐原書店)
などを使って学習を進めます。
学校教科書
実は、学校の教科書も意外と活用できます。
前の学年のもの、簡単な内容の文を、改めてどんどん繰り返し音読してみるだけでも、実はかなりの復習になります。
「テスト前に勉強しただけ」だったとしても、2回目以降なので、意外と頭に入りやすかったり、本当に完全に覚えてしまえれば、そのまま応用が効いたりします。
優先度
いずれの学習も大切です。それでも優先度をつけるとしたら、やはり、まずは単語です。単語力がグッと上がるだけでも、問題の解きやすさが段違いに上がります。
とはいうものの、単語集だけでは学習の効率は良くない場合が多いので、文法・長文の学習も合わせて進めることで、大変そうに見えて、効率よく学習が進みます。
教室詳細 – 一英塾 勝田台校 (katsutadai-study.net)
一英塾 勝田台校 – (katsutadai-study.net)
TEL:043-463-3003