【pharmacy と drugstore の違いと使い方】
以下、主にアメリカ英語での使い分けとなります。
1. 基本の意味
- pharmacy
→ 主に「薬をもらう場所(調剤薬局)」を指します。
→ 処方箋(prescription)に従って、薬剤師(pharmacist)が薬を準備する場所です。 - drugstore
→ 「薬局」でもあり、「日用品や食品なども売っているお店」も指します。
→ 小さなスーパーに近いイメージのこともあります。
イギリス英語では、pharmacyでdrugstoreのような店舗も含み、drugstoreはあまり用いられません。
pharmacy=薬局、drugstore=薬店(やくてん)、という日本語を区別して充てる場合もあります。
*あくまで一般的な内容で、例外もあります。
2. 主な違いのまとめ
項目 | Pharmacy | Drugstore |
---|---|---|
中心となるもの | 処方薬・医療用薬品 | 市販薬+日用品・食品 |
処方箋が必要か | あり(基本) | なし(基本)※一部あり |
その他に売っているもの | ほぼ薬や健康用品 | シャンプー、化粧品、お菓子なども |
例 | 病院の隣の調剤薬局 | ドラッグストア(例:アメリカのCVS, Walgreens、日本のマツモトキヨシ) |
3. 具体例と例文
【pharmacy】の例文と具体例
- My doctor gave me a prescription, so I went to the pharmacy.
(医者から処方箋をもらったので、薬局に行きました。) - There is a pharmacy next to the hospital.
(病院の隣に薬局があります。) - The pharmacist prepared the medicine carefully.
(薬剤師が丁寧に薬を準備してくれました。)
具体例:
- 病院の隣にある「◯◯薬局」
- 予約制の調剤専門薬局
【drugstore】の例文と具体例
- I bought shampoo and snacks at the drugstore.
(ドラッグストアでシャンプーとお菓子を買いました。) - Many drugstores sell vitamins, makeup, and even toys.
(多くのドラッグストアではビタミン剤、化粧品、さらにはおもちゃまで売っています。) - Some drugstores have a small pharmacy inside.
(一部のドラッグストアには中に小さな薬局部門もあります。)
具体例:
- アメリカの「CVS」「Walgreens」
- 日本の「マツモトキヨシ」「スギ薬局」「ウエルシア」など
4. まとめ(超シンプル)
- 病院の処方薬をもらいに行くなら → pharmacy
- 薬も日用品もお菓子も買えるお店なら → drugstore
5. さらに自然な使い分けのポイント
アメリカ英語では、「I’m going to the drugstore.(ドラッグストア行ってくるね)」というのがとてもよく使われます。
「薬だけ」じゃなく、シャンプーや飲み物もまとめて買うイメージです。
逆に、「I need to pick up my prescription at the pharmacy.(処方薬を取りに薬局に行かなきゃ)」のように、pharmacyは本当に医療行為に近い用事を表すときに使います。
さらに飛躍した話を少し・・・
諸説あります。
1. 字義から見ると
pharmacy は、ギリシャ語の pharmakon(薬、または毒)に由来します。ここには、薬と毒が本質的に同一であるという古代の直観(= 量や使い方で善悪が決まる)がにじんでいます。
一方、drugstore はアメリカ英語の造語で、「drug(薬)」+「store(店)」の単純な結合。すなわち、物質(drug)の流通拠点を強調しており、原初的な生命と死の境界感覚とはあまり結びつかない。
この時点で、
- pharmacy = 「薬(命を操作する物質)を調合・管理する神聖な場」
- drugstore = 「薬という商品を売買する、商業的な場」
という深層的な違いが生まれます。
つまり、pharmacy は「場の神聖性」、drugstore は「場の商業性」が核にある。
2. 次に、社会システムとの関連で見る
pharmacy は、一般に薬剤師(pharmacist)が専門知識に基づいて薬を管理し、場合によっては処方箋なしでは薬を売れないなど、制度に組み込まれた専門職的役割が中心です。
一方、drugstore は、薬のみならず雑貨、化粧品、スナック、時にはおもちゃまで売る場であり、医療と生活の境界をぼかしている。つまり、drugstoreは「医療の脱制度化」「医療の大衆化」の象徴とも言えます。
これを飛躍させると、
- pharmacy = 医療が専門家によって「結界化」される場(敷居の高い知識空間)
- drugstore = 医療が日常に「拡散」していく場(カジュアルな生命操作の場)
という構図になります。
ここから、現代社会における健康観の変化、つまり「自分で健康を管理する(self-medication)」文化が、drugstore の台頭を後押ししたと推測できます。
3. 言葉の響きと感情層で考える
pharmacy の語感は、やや重く、硬質です。口に出すとき、子音の「ph」と「c」が静かな緊張感を与える。
一方、drugstore は、「dr-」で始まる軽快さと、「-store」で終わる汎用的な響きにより、親しみやすく、日常に溶け込む感覚を持つ。
つまり、無意識レベルでも、
- pharmacy は「特別なときに行くところ」(異化)
- drugstore は「ついでに寄るところ」(同化)
という感覚の違いが刷り込まれていると考えられる。
4. 最終的な抽象化
両者を最大限抽象化すると、こう言えるかもしれません。
- pharmacy =「人間が自然を超越し、命を意図的に操作するための知の神殿」
- drugstore =「人間が自然と交渉しながら、日常的に命をメンテナンスするための市場」
つまり、
- pharmacy は「命を制御しようとする人間の意志」
- drugstore は「命を維持しようとする人間の習慣」
を象徴する存在だと位置づけられるわけです。
5. 実際の使い分けに落とすなら
日常会話では、
- 処方箋を持って薬をもらうなら pharmacy を使う(例:”I need to pick up my prescription at the pharmacy.”)
- シャンプーやビタミン剤も買えるような場所なら drugstore を使う(例:”I’m stopping by the drugstore for some shampoo.”)
ですが、言葉の奥に潜む文化的・感情的な層を意識すれば、単なる場の違い以上に、pharmacy は専門性・神聖性、drugstore は日常性・市場性を象徴している、という深い違いが感じられるでしょう。
あくまで、ちょっと飛躍した話です。諸説あります。
まとめ
後半部分は、ちょっと飛躍した話で、ちょっと強引な部分もあるので、ひとまず、前半の一般的な違いを、なんとなく頭の片隅に・・ぐらいで大丈夫です。むしろ、どっちも薬局だなあ・・ぐらいでOKです。
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