*下記の内容は2023年5月8日現在のものです。
今回は、
OpenAIが提供する人工知能チャットボット・ChatGPTに関するお話です。
最近、何かと話題のChatGPT。
いろいろと議論を呼んでおり、ChatGPTを含めて、AIがどんどん進化をしています。
一部の教育インフルエンサーの中には、
「ChatGPTは子供が使うべきではない。未成熟な子供は、ChatGPTがウソを言っても見抜けない。」
という主張をされる方もいらっしゃるようです。
確かに、ChatGPTの出力する文章はよくできており、大人でも、ウソが混ざっていても見抜けない場合もあります。
その一方で、
「そんなバカな!」
というような子供でも明らかにウソだとわかる文を生成することもあります。
その一例が、今回のタイトルになっている、
「ジャムおじさん」の紹介です。
なお、ChatGPTの出力結果は毎回微妙に異なり、その前後の設定によっても異なります。
アンパンマン
まずは、ChatGPTに
「アンパンマンについて教えて?」と聞いてみます。
アンパンマンは、日本の子供向けアニメ・キャラクターです。アンパンマンは、1973年にやなせたかしによって創造されました。物語の主人公は、パンが頭部のヒーローであるアンパンマンです。
アンパンマンの物語は、アンパンマンがアンパンチ(アンパンを出すパンチ)で悪者やトラブルを解決する姿を描いています。彼は正義のヒーローであり、子供たちの味方です。彼の仲間には、カレーパンマン、メロンパンナ、ショクパンマンなどがいます。彼らもまた、それぞれ特定のパンを頭部に持っています。
アンパンマンのストーリーは、子供たちが様々な価値観や友情、勇気、助け合いの大切さを学ぶことを促します。アニメでは、子供たちが楽しみながら教育的なメッセージを受け取ることができます。
アンパンマンは日本国内外で非常に人気があり、テレビアニメ、映画、書籍、おもちゃなど、さまざまなメディアで展開されています。また、アンパンマンのキャラクターグッズも広く販売されており、子供たちに親しまれています。
アンパンマンは、日本の子供たちにとってなじみ深いキャラクターであり、彼らの成長や教育に大きな影響を与えてきました。
だいたい合っていそうです。1973年というのも、「現在のデザインの」アンパンマンの登場年ですので、合っていると言っていいでしょう。さすが、有名キャラクターです。(ちなみに、固有のものの年号は、割と間違って出てくる場合が多くあります。)
「あんパンを出すパンチ」という表現が、若干気になるところではあります。
カレーパンマン
続いて、「カレーパンマン」のことを聞いてみます。
カレーパンマンは、アンパンマンシリーズのキャラクターであり、アンパンマンの仲間の一人です。彼は、頭部にカレーパンを乗せた姿が特徴的です。
カレーパンマンは、やなせたかしによって創造され、アンパンマンと共に1973年に初登場しました。彼の名前は、パンの種類である「カレーパン」と、ヒーローである「アンパンマン」から派生しています。
彼のキャラクターは、元々は敵キャラクターとして登場しましたが、後にアンパンマンの仲間となりました。カレーパンマンは、カレーパンチ(カレーパンを出すパンチ)を使って悪者を退治します。彼のパンチにはカレーの力が込められており、敵をカレーで包み込んで倒します。
カレーパンマンは、明るく元気な性格であり、常に笑顔で人々を助けます。彼のキャラクターは、友情や助け合いの大切さを象徴しています。また、カレーパンマンは食べ物のキャラクターであるため、子供たちに食べ物の大切さやバランスの良い食事の重要性を教える役割も果たしています。
だいたい合っていそうに見えます。
ただ、
「もともと敵キャラクターとして登場」
というのが、いろいろ他に確認したところ、そのような話は見当たりません。
ですが、アニメの設定として、割とありがちなものなので、知らなければ納得してしまいそうです。
(その他、「敵をカレーで包み込んで倒す」など、気になるところは多々ありますが。)
ジャムおじさん
続いて、「ジャムおじさん」について聞いてみます。
ジャムおじさんは、アンパンマンシリーズのキャラクターであり、アンパンマンの仲間の一人です。彼は、頭部にジャム瓶を被った姿が特徴的です。
ジャムおじさんは、やなせたかしによって創造され、アンパンマンと共に1973年に初登場しました。彼の名前は、彼が作る美味しいジャムに由来しています。
ジャムおじさんは、ジャムの力を使って様々なことを行います。彼はジャムを武器にした攻撃を行ったり、ジャムを作ったり、ジャムでトラブルを解決したりします。彼は食品工場で働いており、ジャムの製造に情熱を注いでいます。
ジャムおじさんは穏やかで親切な性格であり、いつも明るく笑顔を絶やしません。彼はお菓子やジャム作りに情熱を持っており、子供たちに食べ物の美味しさや手作りの楽しさを教える役割を果たしています。
また、ジャムおじさんはアンパンマンたちの仲間として、彼らと協力して悪者やトラブルと戦います。彼の存在は、友情や協力の大切さを子供たちに伝える一翼を担っています。
ジャムおじさんは、アンパンマンシリーズの中でも人気のあるキャラクターであり、彼をモチーフにしたおもちゃやグッズも販売されています。彼の活躍は、子供たちに食品に対する興味や創造性を刺激し、楽しみながら学ぶ機会を提供しています。
頭部にジャム瓶?
これは、アンパンマンを少しでも見たことがあれば、
「でたらめだ!」
とわかってしまう内容です。
・頭部がジャム瓶
・ジャムを武器にした攻撃
という、
「そんなバカな!」
という設定が登場しました。
逆に大人がダマされる?
アンパンマンがあんパンの形、カレーパンマンがカレーパンの形でだから、その法則から行けば、「ジャムおじさん」という名前のキャラクターの頭がジャム瓶の形でも、不自然では無いといえばそうかもしれません。そういえば、「ジャムおじさん」は、「ジャムおじさん」という名前なのに、全くジャムの要素が見当たらないのが、むしろ疑問に思えてきます。
アンパンマンに詳しくない一定年齢以上の大人や、海外在住の方は、信じてしまうかもしれません。
バタコさん
ちなみに、「バタコさん」のことを聞いてみると、予想通り、
・頭がバター
・バターを武器に攻撃
という内容が出てきます。
なぜバター?
ご存じの通り、これも全くのウソです。しかし、あんぱんまん・カレーパンマンと同様の法則から行けば、むしろこちらの方が法則(?)に沿ってあり、「なぜ本物にはバターの要素がないのか?」が疑問に思えてくるかもしれません。。。
なぜウソが出てくるのか?
なぜウソが混ざってくるのか。ざっくりいうと、あくまでも、
「膨大なデータをもとに、プログラムから確率的に最もそれっぽいものを出力してくるから。」
ということのようです。
したがって、一般的な内容については、それらしきものを高い精度で出力してきますが、固有名詞が絡むと、どうしても、ものすごくそれっぽいけれども実際のものとは異なるものが出てくるということが起こるようです。
アンパンマンの登場キャラクターであれば、もしかすると、そのうちバージョンアップすると、「正しい」内容を出力するようになるかもしれませんが、同じアンパンマンでもマニアックなキャラクターだと、もしかするとずっと、「それっぽいけど実際とはことなるプロフィール」を出してくるかもしれません。
人名
アンパンマンのキャラクターではなくても、特に有名ではない人の名前を聞くと、架空の芸能人・スポーツ選手・政治家などの架空のそれっぽいプロフィールが出力されます。
自分が有名人でなければ、自分の名前や、友達・家族など、身近な人の名前を入れてみると面白いかもしれません。
ちなみに有名人の名前でも、例えば俳優さんだと、「大泉洋が半沢直樹に出演」などのように、出演していそうだけど全く出演していない有名作品が、出演作に混ざってくることがあります。
実用にはカスタマイズ
実際にChatGPTを取り入れて専門的に使用していく場合には、それぞれの専門の用途に合わせてカスタマイズをして使っていっているようです。無料公開されている汎用のものは、基本的には今の形で進化していくようです。
クリエイティブとは?
AIは与えられたデータから学習し、そのパターンを利用して生成します。
実は、人間が行うクリエイティブな作業も、ゼロからイチを生み出しているわけではありません。人間は過去の知識や経験を基にして新たなアイデアや表現を生み出し、それらを組み合わせて創造的な成果物を作り出します。
例えば、作曲家が新しい曲を作る際には、過去の音楽の影響を受けたり、既存のメロディーや和音のパターンを再利用したりすることがあります。小説家も、自身の経験や読書からインスピレーションを受けながら、キャラクターやプロットのアイデアを形成しています。
クリエイティブな作業は、既存の情報や経験を独自の方法で再構築し、新しい視点やアレンジを加えるプロセスです。同様に、AIも学習データから得た情報を組み合わせ、新たな出力を生成します。
何かを組み合わせて出してくるという点は同じですが、やはり、違いがあります。
どう使うか
いろいろな条件をふまえた上で、いかに使いこなしていくかが、今後、求められていきそうです。
使っていくことで、どのようなメカニズムで文章が生成されるのかを探りプログラミング思考が育ったり、それっぽい文章の中に明らかなウソが混ざっていることを見ていくことでリテラシーが育ったりということも、もしかしたらあるかもしれません。実際、現在の新聞・テレビ・ネットに出ている情報も、意図的ではなくても不正確な情報というものもある程度混ざっていたりします。
まだまだ発展途中で急速に進化している技術ということで、今後の推移と議論を注視していきたいところです。
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