「関正生の英文法ポラリス1標準レベル」(大学入試・英語)の特徴と使い方

書籍データ

タイトル:
「関正生の英文法ポラリス1標準レベル」

著者:関正生(スタディサプリ英語科講師)

出版社:KADOKAWA(旧・角川書店)

初版発行:2017年7月

対象

高校英文法の基礎をある程度終えて、本格的に入試問題に取り組む際の、最初の一冊。
中堅私大までであれば、文法は、この1冊を仕上げればOK。
解説ページが充実しているので、高1高2生も利用可能。

サイズ・ページ数・構成

サイズ:A5版
(B5のノートより小さいA4の半分のサイズ)

ページ数:約300ページ

基本構成:
黒と赤の二色刷り。
解説ページと問題演習ページが数ページずつ交互に入っている構成。
例えば冒頭の「時制」の項目では、4ページの解説のあとで、
問題演習ページが6ページという構成。

問題演習ページは、左に問題、右に解答解説。
(一般の文法問題集と同様の構成)

収録項目・構成

時制
助動詞
仮定法
受動態

不定詞
動名詞
分詞
関係詞
比較
疑問
否定
倒置など

品詞系
文型・語法

の順に収録されています。

特徴

問題の重複
見栄えより重要度

冒頭の「本書の特徴」でも強調されている「問題の重複」と「見栄えより重要度」が、この本の最大の特徴と言えます。

特に重要な項目は、類題を多めに収録し、同じ文法項目を、4択・整序問題・正誤問題と様々なバリエーションで練習できます。

これは、文法問題に慣れていない生徒にとって、かなりありがたい問題構成です。
「現在形はこういう時に使う」「時・条件を表す副詞節の中では未来表現の代わりに現在形」ということを、様々なバリエーションの問題を通して確認していきます。
特に、学習の初期段階では、「理由はわかっていても、間違える」「1問だけ答えを覚えて解けたものの、よくわかってはいない」ということが起こりがちです。この形式になっていることで、どのような引っかかり方をしても、繰り返し練習することで、しっかり使える知識になるように工夫されています。

問題演習ページの右上に、「1回目」「2回目」「3回目」のチェックをする欄があることからわかるように、できるまで、あるいは時間をおいて繰り返し解くことで、本書のメリットを最大限に生かすことができます。

ズバリ、ココだ!

この問題集、ぴたっとハマる人には本当にハマる、超効果的な問題集と言えます。
気になっていたのはココだ!ここを鍛えれば、間違いなく上がる、そう感じさせてくれる問題集です。何度も、ツボ・核心をついてくれます。この問題集で触れられているコアな部分を押さえれば、後は応用的なもの、知識としてプラスアルファで必要なものとなります。

難しいという場合には?

この問題集は難しい。なんかピンと来ない。そういう場合もあるかと思います。その場合には、別のものに変えてみるというのも手です。
例えば、
英文法レベル別問題集2(東進/安河内哲也・著)
あたりは、近い形式ながら、低めの難易度に設定されており、頭に入りにくい場合は、こちらに変えるのもおススメです。

あるいは、

ゼロから英文法が面白いほどわかる本(肘井学・著)
高校の英文法が1冊でしっかりわかる本(肘井学・著)

などを、まずは進めるというのも良いでしょう。

注意点(初級者)

この参考書に限った話ではありませんが・・・

初級者向けの注意点の一つとしては、
「問題を解いて、間違えて、そのまま先に進まないようにする」
というところです。

当たり前のように見えますが、
勉強をしたのに成績がなかなか上がらないという場合、
このあたり、甘くなっている場合が多くあります。

なぜその答えになるのか?

ポラリス英文法の場合は特に、しっかりと理解していないと正解できないような問題が多く上手く配列されています。
それでも、間違えた問題を改めて解かないと、自力で解けない状態で先に進んでしまいがちです。
確実に、「なぜその答えになるのか?」を確認し、繰り返し解くようにしましょう。

注意点 (上位校志望者)

よく言われることですが、上位校志望者は、
「ポラリス1」
だけでは足りません。

とはいうものの、このレベルのエッセンスを抑えるのが、まずは大切です。
しっかりと土台をつくった上で、さらに上位の問題集、あるいは広い知識を網羅する問題集を進めた方が、効率よく学習が進みます。

一つ前のレベルの本

ゼロから英文法が面白いほどわかる本(肘井学・著)
高校の英文法が1冊でしっかりわかる本(肘井学・著)
高校の英文法・語法が1冊でしっかりわかる本(肘井学・著)

入試レベルの問題演習に入る前に、英文法の基礎を固めるのに最適です。
いずれか1冊〜2冊、取り組みやすそうなものを選んで、やってみましょう。

大岩のいちばんはじめの英文法(超基礎文法編)(大岩秀樹・著)

上記のものと同様に、入門時期から取り組める1冊です。コンパクトにまとまっているので、手早く基礎を固めたい人はこちらを使うのも良いです。

成川の「なぜ」がわかる英文法の授業(成川博康・著)
世界一わかりやすい英文法の授業(関正生・著)

2冊とも、重要項目を、より詳しくわかりやすく解説しています。
詳しく深掘りした解説が必要な場合に、手元に置いておいて、併用すると良いです。

また、近い形式の問題集としては、
英文法レベル別問題集2(東進/安河内哲也・著)
英文法レベル別問題集3(東進/安河内哲也・著)

もあります。

さらに、ドリル形式で解きたい場合には、

基礎からのジャンプアップノート 英文法演習ドリル(旺文社)

英文法入門10題ドリル(田中健一・著)
英文法基礎10題ドリル(田中健一・著)

などもあります。

ドリル形式で問題を解いて確認したい場合にオススメです。解きやすいように工夫がされており、語彙力を強化できるような工夫もされているので、高1生が春に取り組むことも可能です。

近いレベルの本

英文法レベル別問題集3(安河内哲也・著)

「ポラリス英文法」と同様に、レベル別になっている文法問題集です。
本書をしっかり仕上げたあとで、練習量を増やしたい場合は取り組んでみましょう。

仲本の英文法倶楽部(仲本浩喜・著)

こちらもオススメです。比較して、読みやすいという場合は、これで、しっかりと土台作りができます。

Next Stage (ネクステージ)
Power Stage(パワーステージ)
スクランブル
ヴィンテージ
などの網羅系文法問題集

一気に英文法の問題を解きたい場合は、これらも可です。
高校で購入し、定期テストなどで出題される例もあるようです。

これらの網羅系文法問題集がキツイ場合は、「ポラリス英文法1」「ポラリス英文法2」の問題演習編を見てみると、類題が掲載されている場合が多くあります。その項目をしっかりマスターしてから、網羅系問題集の同じ項目に戻ると、頭に入りやすくなります。

特に指定がない場合で、網羅系が辛い場合は、「ポラリス英文法1」(または2)に完全に切り替えて絞った方が良いケースが多いです。

次のレベルの本

そのまま、「英文法ポラリス2」または「英文法ファイナル演習ポラリス1」へ進みましょう。

志望校のレベルによっては、本書までで止めて、あとは、単語・英文読解・長文をしっかり仕上げていきましょう。

当教室では、上記の教材も含めて、それぞれの生徒の学習段階・状況に合わせた最適なものをセレクトして、学習を進めていきます。

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